日常動作での負担「子育て(0歳児)」編

抱っこ・授乳など0歳児の子育てで疲れやすい筋肉と対策ストレッチを紹介するページのタイトル画像
子育ては、全身負担!?

とくに0歳児の育児は、見た目以上に“体がしんどい”!

赤ちゃんを抱っこしながら授乳したり、オムツを替えたり、あやしたり…。
1日に何十回も前かがみになったり、腕を曲げたまま長時間キープしたりと、想像以上に全身の筋肉をフル稼働させています。

中でも、首・肩・背中・腕まわりの筋肉たちは、
赤ちゃんの体を支え、目を見つめ、泣き声に応え…と、ほとんど休む暇なく働き続けている状態

その結果、
「肩がこってつらい…」「首がまわらない…」「腕が重だるい…」
といった不調が、じわじわと現れてくることも少なくありません。

そこで今回は、みどり堂整骨院による独自の視点とAI解析をもとに
0歳児の育児でとくに負担がかかりやすい筋肉TOP10を、ランキング形式でご紹介します!

子育て中の「ただの肩こり」…と思って、放っておいて大丈夫ですか?
体にかかるリアルな負担を「見える化」し、今後のセルフケアやストレッチの参考にしていただければと思います。

 

0歳児の子育てで疲れやコリを感じる方へ、AIが選んだセルフケアストレッチその1を紹介するタイトル画像
椅子に座って肩の力を抜き、アンテナポーズの準備姿勢をとる(準備操作)
STEP-1

椅子に浅く腰かけて、足は肩幅に。

背筋をすっと伸ばして、肩の力を抜きましょう。

ゆっくり呼吸して、準備OKです。

 

視線を上げて、両腕をまっすぐ頭上に伸ばすアンテナポーズ(ストレッチ操作)
STEP-2

あごを軽く上げて視線を上へ。

胸を開きながら、両手をぐーんと天井に伸ばします。

手のひらは思いきり「パー」にして、指をしっかり広げましょう。

 

両手をグーパーしながら深呼吸するアンテナポーズの仕上げ動作(血流促進)
STEP-3

腕を伸ばしたまま、ゆっくり深呼吸をくり返します。

呼吸に合わせて、手のひらは「グー」「パー」とやさしく動かしましょう。

肩や首が緊張しないように、ふんわりリラックス。

 

※ 注意事項

無理をせず、ご自身のからだに合ったペースで行いましょう。
痛みや違和感があるときは、すぐに中止してくださいね。

 

抱っこや授乳による体の負担を軽減するための、AI提案によるセルフケアストレッチその2の紹介画像
手のひらを上に向けて、右腕を前に伸ばす準備姿勢(前腕屈筋群ストレッチ)
STEP-1

右手を前に伸ばし、手のひらを上に向けます。

肩の力は抜いて、からだはリラックスしたままで大丈夫です。

 

右手の指先に左手を添えて、ストレッチのポジションを取る(前腕屈筋群ストレッチ)

STEP-2

左手の指先で、右手の指をそっと包みこむように添えます。

呼吸を止めずに、やさしく準備しましょう。

 

左手で右手をゆっくり引いて、前腕の前側(掌側)を伸ばすストレッチ(前腕屈筋群ストレッチ)

STEP-3

左手で右手の指をゆっくりと手前に引き、前腕の内側(手のひら側)が心地よく伸びるのを感じましょう。

無理のない範囲で、5〜10秒ほどキープします。

※ 注意事項

ストレッチは無理のない範囲で行いましょう。
痛みや違和感を感じたときは、すぐに動きを中止してください。
呼吸を止めず、気持ちよく伸びるくらいがちょうどよい目安です。

 

ここから下は、子育て中の筋肉負担に関する少し専門的な解説になります

🔍 ここから先は、筋肉に関するちょっと専門的(マニアック)な解説になります。
「筋肉についてもっと詳しく知りたい方」「筋肉マニアの方」「好奇心旺盛な方」は、どうぞこのまま読み進めてください。

「ちょっと難しいかも…」と感じた方は、以下のリンクからメニューページへお戻りいただけます。

日常動作別セルフケアを紹介するまとめページのアイキャッチ画像TopPageに戻るコンテンツ一覧

 

0歳児の子育て動作で負担がかかりやすい筋肉トップ10を紹介するランキング表画像
この筋肉負担ランキングは、みどり堂整骨院が独自に収集・分析したデータをもとに、人工知能(AI)を活用して「0歳児の育児中にかかる身体への負担」を理論的に算出したものです。授乳・抱っこ・オムツ替え・寝かしつけなど、日常的に繰り返される育児動作における筋肉の使用状況を総合的に評価しています。

ただし、育児スタイルには大きな個人差があり、赤ちゃんの体格や成長度合い、保護者の姿勢や体型、育児にかける時間、使用している抱っこひもや授乳クッションの有無などによって、実際の負担のかかり方には違いが生じます。

このランキングは、あくまでセルフケアの参考としてご活用いただき、ご自身の体感や状態に合わせて、無理のないケアを心がけてください。
なお、ランキングの順位や数値は、医学的・科学的に精密な測定を行ったものではありません。
身体に痛みや不調を感じた場合は、無理をせず、早めに専門家へご相談いただくことをおすすめします。

 

1位:僧帽筋。抱っこや授乳で肩がすくみやすく、首・肩まわりに負担がかかる筋肉を紹介するバナー画像
僧帽筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:受付スタッフ・臼田)

1位 僧帽筋(そうぼうきん)

≪負担度:★★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「長時間の抱っこで、肩がバキバキに

やっぱり来ました、堂々の第1位、「僧帽筋」
首の後ろから肩、そして背中の上のほうまでバーンと広がってる、わりと大きめの筋肉です。
肩こりといえば、まずこの筋肉。保育育児の現場でも、負担がかかりやすい代表格です。

0歳児の育児って、とにかくずーっと抱っこ
まだ首がすわってない時期だから、赤ちゃんの頭を片手で支えて、もう片方の手でお尻を支える、そんな“全身フルサポート抱っこ”が基本スタイルになりますよね。
その状態で何分も、時には何時間も…。そりゃ肩もガッチガチになります。

さらに大変なのが、寝かしつけ夜泣き対応
赤ちゃんをあやしながら、肩に力入りっぱなしで抱っこでゆらゆら。
ようやく寝たかと思えば、すぐ起きてまた抱っこ…。この繰り返し。
深夜の薄暗い部屋で、半分寝ながら前かがみの姿勢で授乳寝かしつけをしていると、
知らないうちに肩まわりの筋肉がずっと緊張したままになってるんです。

しかも、疲れてくるとどうしても猫背になりがちで、
頭が前に出て、肩が内巻きになって…この姿勢、僧帽筋にめちゃくちゃ負担かかります。

そのうち、肩がずっしり重くなってきたり、首の付け根がじんわり痛んできたり。
人によっては頭痛まで出てきちゃうことも。

この時期の育児は、「がんばるな」って言われても無理なくらい本当に大変
だからこそ、がんばりすぎてる“肩の筋肉”にも目を向けてあげてくださいね。

 

2位:前腕屈筋群。首すわり前の抱っこで常に緊張しやすい、手首から前腕にかけての筋肉を紹介するバナー画像
前腕屈筋群の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:院長・臼田)

第2位 前腕屈筋群(ぜんわんくっきんぐん)

≪負担度:★★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「首がすわってない赤ちゃんの抱っこ

第2位は、ちょっと地味だけど超がんばってる「前腕屈筋群」

名前はあまり聞き慣れないかもしれませんが、手首を動かすときに使う筋肉の集まりです。肘の内側あたりから手首に向かって伸びていて、手首を曲げたり指を握ったりするときに大活躍。

0歳児との暮らしでは、とにかくこの筋肉がフル稼働。
授乳、ミルク作り、オムツ替え、寝かしつけ、もちろん抱っこ…。
そのほとんどの動作で、手首を“曲げたままキープ”していることに、気づいてますか?

特に大きな負担がかかるのが「首がすわってない赤ちゃんの首を支えながらの抱っこ」。
赤ちゃんの後頭部を手のひらで包むように支えるあの姿勢、実は手首にめちゃくちゃ力が入ってるんです
しかも、ちょっとでも力を抜くとグラッとくるから、無意識に手首を固めたまま長時間キープしてしまいがち…。

それに加えて、哺乳瓶おむつを持つとき、ベビーベッドの柵を上げ下げするとき、赤ちゃんの洋服のボタンを留めるとき…。
細かい動作がとにかく多いので、前腕屈筋群はほぼ休むヒマなし

気がつくと「手首がジンジンする…」「指先がだるい…」「肘の内側がピリッと痛む…」なんてことも。
そのまま頑張り続けてしまうと、腱鞘炎(けんしょうえん)になる可能性もあるので要注意です。

中でも、手首の“親指側”あたりがズキッと痛むようなら、「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」の可能性も。
場所的には「親指の付け根」ではなく、手首の親指側(親指の付け根の“もう少し手首寄り”)と表現するのが近いかもしれません。
ドケルバン病はとても治りにくい腱鞘炎としても知られていて、こじらせると手術が必要になることもあるので、ほんっとうに注意が必要です!

この筋肉、育児の影の立役者といってもいい存在。
普段あまり意識されないぶん、がんばりすぎちゃうことも多いんです。
0歳児の生活は、手首がすべてを支えている…と言っても過言じゃないかも。

 

3位:脊柱起立筋群。前かがみの授乳姿勢などで疲労がたまりやすい、背骨沿いの体幹筋を紹介するバナー画像
脊柱起立筋群の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:受付スタッフ・臼田)

3位 脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん)

≪負担度:★★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「前かがみ&抱っこで、背部がバッキバキ!

第3位は、腰まわりのガチガチ感の原因になりやすい筋肉! 負担の掛かる筋肉ランキングの常連「脊柱起立筋群」です!

この筋肉、「棘筋(きょくきん)「最長筋(さいちょうきん)」「腸肋筋(ちょうろくきん)」という3つの筋肉のグループ名で、背骨の左右に沿って、上は首(頸部)から、下はお尻のあたり(仙骨・尾骨)までズドーンと縦に長〜く伸びている筋肉たち。
背中・腰の姿勢をピシッと支えてくれている、“体の支柱”のような存在です。

そんな脊柱起立筋群、子育て中は常に大忙し!
とくに負担がかかりやすいのが、腰のあたりにある「腰部の脊柱起立筋群」。
ここは、前かがみになったときに一番ぐいっと引っ張られて使われる部位なんです。

0歳児の育児って、どうしてもこの“前かがみ”の姿勢が多くなりませんか?
オムツ替え、ベビーベッドからの抱き上げ、沐浴、寝かしつけ…
どれもこれも、中腰 or 前屈みの連続!

しかも、赤ちゃんはまだ首がすわっていないので、「ゆっくり・慎重に・そ〜っと」動かさないといけない。
この“ゆっくり前かがみ”+“重さ”のダブルパンチが、腰の脊柱起立筋にジワジワ響いてくるんです…。

さらに、夜泣きで深夜に何度も抱っこ寝かしつけ
しかも寝不足で姿勢も崩れやすくなっている状態だと、この筋肉に負担がかからないはずがない!

腰の重だるさ・鈍痛・違和感…。
それ、がんばりすぎた脊柱起立筋群の悲鳴かもしれません。

姿勢を支えてくれているこの筋肉たち、無理をさせすぎるとギックリ腰慢性腰痛の原因にも。
産後でまだ体が回復しきっていない時期だからこそ、より丁寧に労わってあげたい筋肉ですね。

 

4位:板状筋。赤ちゃんを見守るときなど、頭の位置保持で緊張しやすい首の後ろの筋肉を紹介するバナー画像
板状筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:副院長・長尾)

第4位 板状筋(ばんじょうきん)

 ≪負担度:★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「うつむき姿勢の蓄積

第4位は、じわじわくる「首の奥のだるさ」に関係するこの筋肉、板状筋(ばんじょうきん)です!

この筋肉、「頭板状筋(とうばんじょうきん)」「頚板状筋(けいばんじょうきん)」という2つの筋肉で構成されていて、2つをあわせて「板状筋」と呼んでいます。
どちらも首の後ろから背中にかけて斜めに走っている、ちょっと縦長の筋肉で、
頭を起こす」「首を後ろに反らす」「横に向ける」などの頭部の動きに深く関わっています。

そして、「うつむいた姿勢を支える役目」を担っている筋肉たちなんです。
0歳児の育児って、この「うつむき姿勢」が本当に多いんですよね。
授乳ミルク作りオムツ替え寝かしつけ沐浴…。
赤ちゃんの顔をじっと見ながらのお世話って、どうしても首を前に倒した状態が長くなりがちです。
しかも、「赤ちゃんが寝そう…」ってときって、無意識に動きを止めてジッと見守りますよね。
そのとき、首が前に出たまま固まってしまい、板状筋にはず〜っと緊張がかかっている状態に。
さらに、夜泣き対応や寝かしつけでは、“下を向いたままゆらゆら”が何時間も続くことも…。
気づかないうちに、首の後ろの筋肉が疲労をため込んでいってしまいます。

この板状筋たちがこり固まってくると、
首の後ろが重だるい」「頭が重い」「上を向くとつらい」といった“首こり”の症状に直結します。
ひどくなると、筋肉の緊張が引き金となって、筋緊張性頭痛に発展することもあるんです。

首の後ろがなんとな〜く重く感じてきたら、それは「板状筋、がんばりすぎてますよ〜」というサインかもしれません。

 

5位:三角筋。抱っこや物を取る動作で使われやすい、肩まわりの筋肉を紹介するバナー画像
三角筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:受付スタッフ・臼田)

第5位 三角筋(さんかくきん)

 ≪負担度:★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「 “抱っこ筋”がず〜っとフル稼働」

第5位は、腕の動きの主役とも言える「三角筋(さんかくきん)」です!

この筋肉は、「前部線維」「中部線維」「後部線維」という3つのエリアに分かれています。
そのなかでも、育児中に特に酷使されるのが、腕を前に持ち上げる働きを担う「前部線維」

0歳児の育児って、赤ちゃんの首がまだすわっていないぶん、体全体+頭までを支える必要があるんですよね。
その結果、腕を“前に出して構えたまま”の姿勢が多くなり、三角筋には常にテンションがかかる状態に。

授乳中寝かしつけのときは、じっと腕を固定したまま、「なるべく動かさずに優しく」「ちょうどいい高さで支えてあげる」なんてこともよくあります。
この“静かだけど負荷が続く姿勢”、じわじわと三角筋に効いてくるんです。

さらに、「赤ちゃんをそ〜っと下ろす」なんてときは、
一気に力を抜けないぶん、最後の数秒まで三角筋ががんばり続ける羽目に…。

肩の前側がピリピリする感じ」「腕がなんとなくだるい・重い
そんなサインが出てきたら、三角筋がそろそろ限界を訴えているかもしれません。

抱っこ持ち上げ支える姿勢――
どれも三角筋が最前線でがんばっている、育児の主力筋のひとつです!
いつも頼りきりのこの筋肉、少しだけでもいたわってあげてくださいね。

 

6位:上腕二頭筋。赤ちゃんを支える腕の曲げ姿勢で使われる、力こぶの筋肉を紹介するバナー画像
上腕二頭筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:院長・臼田)

第6位 上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)

≪負担度:★★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「ずっと腕を曲げたままの“だっこ”で酷使!

第6位は、“力こぶ”でおなじみの上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)です!

上腕(肩から肘まで)にある筋肉で、長頭短頭という2つの頭をもつ筋肉。
肘を曲げる動きのエース的存在です。
さらに、「回外(かいがい)」という動き(こどもが手のひらを上にして「ちょーだい!」の動作)にも関わっています。

この筋肉がとくにがんばるのが、そう、「抱っこ」のとき。

生後3〜4か月ごろに首がすわってくるまでは、赤ちゃんの首が不安定なので、腕を曲げたまま、しっかりと支える姿勢がどうしても多くなります。
そしてそのまま歩き回ったり優しく揺らしたり寝かしつけに突入したり…。
休むヒマなく、上腕二頭筋はずっと力を入れ続けることに。

さらに、赤ちゃんが日々成長して体重が増してくると、
より強い力で支えようとする負担もどんどん大きくなっていきます。

日によっては、何十回と抱き上げて、何時間も腕を曲げっぱなしだった…
なんてことも、育児中は“あるある”ですよね。

そんな日が続くと、「なんか腕の前側がパンパンに張ってる…」「抱っこのあと、腕をまっすぐ伸ばすのがつらい…」それ、上腕二頭筋が悲鳴かもしれません。

上腕二頭筋」見た目は“たくましい筋肉”かもしれませんが、0歳児育児ではとても繊細に、そして長時間にわたって働かされている、負担の掛かりやすい筋肉なのです。

 

7位:腰方形筋。左右バランスをとる動作で負担がかかりやすい、腰の深部にある筋肉を紹介するバナー画像
腰方形筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:副院長・長尾)

第7位 腰方形筋(ようほうけいきん)

 ≪負担度:★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「“片側だっこ”の影の主役」

第7位は、腰まわりの支え役、腰方形筋(ようほうけいきん)です!

この筋肉、あまり耳馴染みがないかもしれませんが、腰の奥深くで体幹を支える、とっても頼りになる存在。
腰椎(背骨の下の方)から骨盤の上部にかけて、左右に1本ずつついていて、背中をまっすぐ保ったり上半身を左右に傾けたりするときに使われます。
つまり、体の「横揺れ」や「片側への傾き」をコントロールするための筋肉なんです。

この腰方形筋が活躍するのが、赤ちゃんを片腕で抱っこしているとき。
片側だけで赤ちゃんの体重を支えると、体がグッとそちら側に引っ張られますよね。
それを無意識のうちに、腰方形筋がぎゅ〜っと縮んで、バランスを保とうとしているんです。

しかも、0歳児ってまだ首や体幹が不安定だから、ただ「乗せる」だけじゃなくて、体全体をしっかりホールドする必要がある。
その結果、骨盤が少し傾いた状態で長時間キープすることになり、腰方形筋にはずっと負担が…

また、授乳中の姿勢や、寝かしつけのときに体を少し傾けたまま固まっていたり、ベビーベッドや布団への“そ〜っと前屈み”動作なども、腰まわりの筋肉にとってはけっこうな緊張の連続なんです。

なんか腰の奥がズ〜ンと重い…」「左右どっちかだけ疲れが強い気がする…」そんなときは、もしかしたらがんばりすぎた腰方形筋からのサインかもしれません。

育児中はついつい「左右差のある動き」が増えるもの。
この筋肉、ほんとによく働いてくれてます!

 

8位:肩甲挙筋。肩をすくめる姿勢で知らずに使いすぎる、肩甲骨の筋肉を紹介するバナー画像
肩甲挙筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:院長・臼田)

第8位 肩甲挙筋(けんこうきょきん)

 ≪負担度:★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「無意識に肩が上がる…“肩すくめ姿勢”」

第8位は、“肩こりの黒幕”的存在、肩甲挙筋(けんこうきょきん)です!

この筋肉、名前のとおり「肩甲骨(けんこうこつ)」を「挙げる(持ち上げる)」という働きを持っていて、肩甲骨の内側上部から首の骨(頸椎)にかけてピンと走る、細くてスッとした筋肉です。

何をしている筋肉かというと、腕を動かすとき、特に“肩をすくめるような動き”でググッと働く筋肉なんです。

0歳児を抱っこしているときは、肩に自然と力が入り、無意識のうちに“肩が上がっている”状態になりがち。
首すわり前の不安定な赤ちゃんを支えるために、ママやパパの体も慎重になり、肩や首にギューッと力を込める場面が増えてきます。
このとき、肩甲挙筋はず〜っと収縮しっぱなしの状態なんです。

さらに、授乳中寝かしつけのときも、「前かがみの姿勢+肩をすくめ」ポジションが続きやすく、肩甲挙筋には“じわじわ地味にキツい負担”がかかり続けます。

そして厄介なのが、この筋肉がこり固まると、首すじから肩の内側にかけて“深〜いコリ感”重だるさを引き起こしやすいこと。

肩の内側がズーンと重い…」「首の根元がピキッと痛い…」といった症状が出る場合、
それは肩甲挙筋の緊張が限界に近づいているサインかもしれません。

育児中は、“赤ちゃんに優しく・安定して抱きかかえる”という気づかいの連続。
そのたびに、この小さな筋肉がしっかり働いて、あなたと赤ちゃんを支えてくれています。

 

9位:胸鎖乳突筋。赤ちゃんの顔をのぞき込む姿勢で疲れやすい、首の前側から側面の筋肉を紹介するバナー画像
胸鎖乳突筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:副院長・長尾)

第9位 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)

≪負担度:★★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「つい首を傾けて見つめちゃう…“視線の角度”」

第9位は、首の側面に斜めに走る、存在感のある筋肉、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)です!

ちょっと長い名前ですが、それぞれ
• 胸=胸骨(胸の真ん中の骨)
• 鎖=鎖骨(肩の前の骨)
• 乳突=側頭骨の乳様突起(耳の後ろのポコッと出っ張ったところ)
という、3つの骨をつなぐ筋肉なんです。

左右に1本ずつあり、首をねじる・傾ける・やや前に倒すといった動きのときに活躍。
赤ちゃんの顔をのぞき込んだり、ちょっと首をかしげて目を合わせたり──
そんな“優しい仕草”の中で、知らず知らず働いている筋肉です。

0歳児の育児では、授乳中寝かしつけ抱っこしながらのあやし中など、「片方にだけ首を傾けたままじっとしている」という姿勢になりやすく、これが胸鎖乳突筋にじわじわと負担をかけていきます。

さらにこの筋肉、ストレス睡眠不足の影響を非常に受けやすいという特性もあります。
緊張していたり、疲れがたまっていたりすると、気づかないうちに、首や肩にギュッと力が入っていた…なんてこと、感じたことはありませんか?
そんなとき、胸鎖乳突筋は、ガチッと硬くなってしまうんです。

しかも、首まわりに張りを感じるだけでなく、耳の後ろやこめかみ付近に広がるような違和感や、頭痛に近い症状につながるケースも。
なんだか首の横がつっぱる」「顔を横に向けたときに違和感がある」そんなときは、もしかしたらこの胸鎖乳突筋がこり固まっているのかもしれません。

優しく赤ちゃんを見つめる“ママ・パパのまなざし”の裏側で、この筋肉ががんばってくれていること、ぜひ少しだけ意識してあげてくださいね。

 

10位:小胸筋。前方に腕を出す動作で使われやすい、肩前の筋肉を紹介するバナー画像
小胸筋の位置をスタッフ写真に重ねて示した図解画像(モデル:院長・臼田)

第10位 小胸筋(しょうきょうきん)

 ≪負担度:★★≫

子育て(0歳児)での主な負担:「腕を前に出して支える姿勢」

第10位は、肩まわりの“控えめサポーター”、小胸筋(しょうきょうきん)です!
名前のとおり「胸の筋肉」の仲間ですが、有名な“大胸筋”のさらに奥、肩甲骨の烏口突起(うこうとっき)という出っ張りから肋骨に向かって走っている、ちょっと地味だけど重要な筋肉なんです。

この筋肉の役目は、ズバリ「肩甲骨を前下方向に引くこと」。
つまり、腕を前に出す・前で物を支える・押すような姿勢のときに、しっかり働いてくれています。

0歳児育児では、「赤ちゃんを前で抱きかかえる」「沐浴のときに両手で支える」「ベビーベッドから持ち上げる…」といった“腕を前に出して、さらに力を込める”動きが頻出。

このとき、肩の前側をぎゅっと引き寄せて、姿勢を支えているのが小胸筋。
しかしこの筋肉、使いすぎると硬くなりやすく、肩が前に引っ張られて“猫背ぎみ”の姿勢を助長してしまうこともあるんです。

また、小胸筋がこってくると、肩の前側にじんわり重さを感じたり腕がなんとなく上がりにくくなったり、といった症状が出やすくなります。

さらに、小胸筋がかたくなりすぎると、まれに神経や血管を圧迫してしまい、腕や手のしびれ重だるさを感じるケースもあります。

なんか最近、抱っこしたあとの肩の前がだるい…」「手を前に出した姿勢のまま固まってたかも…」「ときどき手や腕にしびれを感じる時がある…」そんなときは、小胸筋が静かに疲労を訴えているサインかもしれません。

目立たないけれど、毎日の育児で“じわじわ”とがんばってくれている小胸筋
大きな筋肉たちの陰で、しっかり働いてくれているこの筋肉にも、ぜひ感謝といたわりを

 

最後にちょこっとアドバイス
ちょこっとアドバイス

0歳児の育児って、本当に体力がいりますよね。
抱っこして、あやして、授乳して…と、毎日いろんな動作のくり返し。
気づかないうちに、首や肩、腕、腰などの筋肉がフル稼働していて、「なんだか肩が重いな…」「腕がだるい…」「首がつっぱる…」なんて不調、感じていませんか?

● 「抱っこしたまま◯時間…」ちょっと見直してみましょう

授乳や抱っこって、長時間、同じ姿勢のままになりがち。
でもその間、筋肉たちはずーーーっとがんばっていて、かなりお疲れモード。
授乳や寝かしつけの合間に、深呼吸しながら肩を回す・背伸びをするなど、ほんの数秒でも“リセットタイム”を入れてあげるだけで、疲労の蓄積をグッと減らせます。

● 前かがみ姿勢、ちょっと一息いれてみて

赤ちゃんのお世話では、どうしても前かがみになりやすいですよね。
でも、ずっと下を向いていると、首や背中にじわじわ負担がたまっていきます。
ときどき、背中をのばして軽くストレッチしたり、深呼吸して首まわりをゆるめたり。
授乳クッションや抱っこひもなど、サポートアイテムの力を借りるのも大切な工夫です。

● 「なんとなくの不調」、それってがんばりすぎかも

「腕が上がりにくい」「首がガチガチ」「背中がつらい」… そんなサインが出てきたら、それは体からのSOSかもしれません。
育児の合間にほんの少しでも、ストレッチや深呼吸でリセットの時間をつくってみてください。
がんばってくれている筋肉たちにも、“休憩”というごほうびをあげてくださいね。

 

 

0歳児との生活は、喜びも大変さも全力モード。
だからこそ、あなたの体を支えてくれている筋肉たちにも、ちゃんと休憩の時間を。
今日も一日、本当におつかれさまでした!

 

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