日常動作での負担「パソコン作業」編
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パソコン作業は、座ったままで手先しか動かさない“楽な作業”に見えるかもしれません。 実際には、長時間の前かがみ姿勢や、同じ姿勢を保ち続けることにより、首・肩・肩甲骨まわりの筋肉に大きな負担がかかっています。 特に、首を支える筋肉や肩甲骨を安定させる筋肉たちは、作業中ずっと休むことなく働き続けています。 その結果、「首が重い…」「肩がこる…」「背中がだるい…」といった不調を感じる方も少なくありません。 そこで今回は、みどり堂整骨院による独自の視点とAI解析をもとに、パソコン作業中に特に負担がかかる筋肉に注目し、セルフケアをご紹介します。 作業前に軽く体を動かし、血流を促しておくことで、作業中の負担を軽減し、不調の予防にもつながります。ぜひお役立てください。 |
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肩の力を抜いて、深呼吸からスタート。 椅子に座ったら、肩の力を抜いて深呼吸しましょう。 まずはリラックスした状態をつくりましょう。
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頭部を左に傾けて、首から肩をじんわりストレッチ。 左手の重さを軽く頭に乗せるようにして、首をやさしく左に傾けます。 首から右肩にかけての筋肉がじんわりと伸びていく感覚を味わいましょう。
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肩甲骨を大きく動かして、血流をアップ! 首は左に傾けたままキープし、右手で右肩に軽く触れます。 そこから、右ひじで大きな円を描くように、ゆっくりと回しましょう。 固まりやすい肩甲骨まわりがほぐれて、肩全体がふわっと軽くなっていくのを感じられます。
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【注意】 無理せずに自分のからだにあった強度(痛みを感じない程度)で行うようにしてください。 |
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肩の力を抜いて、右腕を腰の後ろに回します。
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頭を左に傾けて、右側の首〜肩にかけて伸ばします 右腕の位置は変えずに、頭をゆっくり左に傾けましょう。 右の首筋から肩にかけて、じんわりと伸びていく感覚を味わってください。
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左手で右肩をやさしく押さえ、さらに深いストレッチへ 頭を左に傾けた姿勢を保ったまま、左手で右肩の上部をそっと押さえます。これによって、ストレッチの効果がいっそう高まります。 肩を押さえるときは、指先ではなく指の腹(平らな部分)を使い、5~10秒ほどじんわりとやさしく押さえてみましょう。
※ 注意事項 痛みを感じる場合は無理をせず、中止してください。 無理のない範囲で行いましょう。 |
🔍 ここから先は、筋肉の専門的(マニアック)な解説になります。 「詳しく知りたい方」や「筋肉マニアの方」はこのまま読み進めてください。 一般的な情報をご覧になりたい方は、以下のリンクからメニューページへお戻りいただけます。 |
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この筋肉負担ランキングは、みどり堂整骨院が独自に収集・分析したデータをもとに、人工知能(AI)によってパソコン作業中の動作における筋肉への負担を理論的に算出したものです。 ただし、作業環境(椅子や机の高さ、モニターの位置など)や姿勢のクセ、作業時間、体格(身長・体重・筋肉量)などの違いによって、実際の筋肉の使われ方や負担の程度には個人差があります。 このランキングは、あくまでセルフケアの参考としてご活用いただき、実際の体感や状態に応じて無理のないケアを心がけてください。 なお、ランキングの順位や数値は、医学的・科学的に精密な測定を行ったものではありません。身体に不調を感じた場合は、無理をせず、早めに専門家へご相談されることをおすすめします。 |
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第1位 僧帽筋(そうぼうきん) ≪負担度:★★★★★≫ パソコン作業での主な負担: 「肩をすくめた姿勢でガチガチ!」 堂々の第1位は…やっぱりこの筋肉、「僧帽筋」です! 首の後ろから肩、そして背中の上の方まで広〜く広がっている、わりと大きめの筋肉。 パソコン作業をしていると、ついつい肩にグッと力が入っちゃいませんか? この状態が長く続くと、僧帽筋がじわじわと緊張してきて、 さらに、画面をのぞき込むような姿勢や、前かがみの姿勢も、僧帽筋にはけっこうなストレス。 この僧帽筋がこり固まると、肩の重だるさだけじゃなく、 対策としては、作業の合間に肩をぐるっと回してみたり、 意識して「がんばりすぎてる肩」に、こまめにリセットタイムを入れてあげましょう。 |
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第2位:脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん) ≪負担度:★★★★★≫ パソコン作業での主な負担: 「長時間の座り姿勢を支え続ける」 「脊柱起立筋群」は、背骨に沿って縦にビシッと伸びている筋肉の集まり。 この筋肉たちががんばってくれているおかげで、背中をピンと立てたまま座ったり立ったりできるわけですが…。 そんな姿勢が続くと、この脊柱起立筋群にはじわじわと負担がたまり、「背中が重い…」「なんだか腰までだるい…」と感じるように。 気づいたら背中がガチガチ、猫背っぽくなってた…なんてことも少なくありません。 対策としては、作業の合間にイスに浅めに腰かけて、背もたれにふわっと寄りかかってみたり、背中をぐ〜っと気持ちよく伸ばすストレッチを入れてあげるのが効果的。 がんばり続けている背中の筋肉たちに、ちょっとひと息入れてあげましょう。 |
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第3位:咬筋(こうきん) ≪負担度:★★★★★≫ パソコン作業での主な負担: 「集中時の“噛みしめ”でガチガチに」 「咬筋」は、奥歯をグッと噛みしめたときにエラのあたりでポコッと盛り上がる筋肉。 でもこの筋肉、食事のときだけじゃなくて、パソコン作業中などで集中しているときにも無意識に働いてしまうことが多いんです。 こういった状態、実は「食いしばり」や「TCH(Tooth Contacting Habit:歯列接触癖)」と呼ばれていて、咬筋が疲れる大きな原因になります。 その結果、「なんだか顔まわりがこわばる…」「こめかみがジーンと重たい…」なんて症状が出てきたら、あご周りの筋肉たちが「ちょっと休ませて〜」と言ってるサインかもしれません。 この辺の筋肉がガチガチになると、顔のだるさやエラの張り感だけでなく、顎関節の違和感、さらに頭痛・首こり・肩こりまで引き起こすことも。 対策としては、作業中に口を軽く開け閉めしてみたり、あごを左右にゆっくり動かしたり、下顎を前後に動かしたり、あごの体操をするのがオススメ。 「今、噛みしめてないかな?」と、ときどき意識して力を抜いてあげるだけでも、かなりスッキリしますよ。 |
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第4位 前腕伸筋群(ぜんわんしんきんぐん) ≪負担度:★★★★≫ パソコン作業での主な負担:「マウス操作で前腕パンパン!」 「前腕伸筋群(ぜんわんしんきんぐん)」は、ひじから手首にかけて前腕にある筋肉の集まり。 パソコン作業では、マウスを操作する際にこの前腕伸筋群が大活躍。 とくに長時間マウスを使う方は、前腕の外側がパンパンに張ったり、だるくなったり…。 マウス操作中、「腕が重い」「手首からひじにかけて疲れがたまる」そんなときは、まさにこの筋肉が「もう限界…」と訴えているサイン。 対策としては、作業の合間に「手首をくるくる回す」「手をブラブラ振る」など定期的に動かして、手や腕の緊張を緩めることを心がけましょう。 |
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第5位 腸腰筋(ちょうようきん) ≪負担度:★★★★≫ パソコン作業での主な負担:「座りっぱなし、縮みっぱなし!」 「腸腰筋(ちょうようきん)」は、上半身と下半身をつないでいる筋肉で、“インナーマッスル”の代表格。 最近ではテレビや雑誌などでも「腸腰筋」という言葉を耳にする機会が増えましたが、実は「腸腰筋」という名前の筋肉が単体で存在するわけではないんです。 この腸腰筋は、脚を持ち上げたり、股関節を曲げたりする動きで大活躍! ところが…パソコン作業で長時間イスに座りっぱなしになると、この腸腰筋たちはギュ〜ッと縮んだままの状態に。 筋肉がかたくなると、腰に負担がかかったりして、腰痛の原因となるばかりではなく、 対策としては、作業の合間に立ち上がって、脚を後ろに大きく引き、股関節の前側をぐ〜っと伸ばすストレッチが効果的。 |
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第6位 腰方形筋(ようほうけいきん) ≪負担度:★★★≫ パソコン作業での主な負担:「腰の両サイドから姿勢保持」 「腰方形筋(ようほうけいきん)」は、腰の奥の方にある筋肉で、背骨と骨盤をつないで、姿勢を安定させる大切な役割をしています。 とくにパソコン作業のように、長時間じっと同じ姿勢でいると、腰方形筋にはかなりの負担がかかります。 「腰が張る」「腰全体が重だるい」そんなときは、この筋肉が疲れてきているサインかもしれません。 対策としては、椅子に座ったままでもOKな、体を左右にゆっくり倒す体操がおすすめです。「いいな~♪ いいな~♪ に~んげ~んっていいな~♪」 みたいな動き・・・。 (わかるかな?) 深呼吸をしながら大きめに動かすと、血流が良くなって、固まった筋肉もゆるみやすくなりますよ。 |
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第7位 三角筋(さんかくきん) ≪負担度:★★★≫ パソコン作業での主な負担:「腕を前に出した姿勢で緊張状態に」 「三角筋(さんかくきん)」は、肩の丸みをつくっている筋肉です。 パソコン作業では、三角筋の前部線維に負担が集中しやすく、腕を前に出したままの姿勢が長く続くと、前部線維が緊張しっぱなしの状態になり、疲れがどんどんたまってしまいます。 特にデスクワーク中は、無意識のうちに肩が前に入りがちなので、腕の重みを支え続ける三角筋の前側には、じわじわと負担がかかってしまうのです。 「肩の前側がなんだか重だるい…」「腕を動かしていないのに肩がこる…」そんなときは、この前部線維ががんばりすぎているサインかもしれません。 対策としては、腕を後ろに引いて胸を開くストレッチや、肩甲骨を軽く寄せるような体操がおすすめです。 呼吸に合わせてゆっくり動かすことで、肩まわりの血流がよくなり、こわばった筋肉も少しずつゆるんできますよ。 |
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第8位 肩甲挙筋(けんこうきょきん) ≪負担度:★★★≫ パソコン作業での主な負担:「無意識の“すくめ肩”で緊張が持続!」 肩甲挙筋(けんこうきょきん)は、首の横から肩甲骨の上のほうにつながっている、細長い筋肉です。 パソコン作業に夢中になっていて、「気づいたら肩が上がってた…」なんてこと、ありませんか? その結果、「首のつけ根が重だるい」「肩の上がパンパンに張ってくる」「なんとなく頭まで重い…」といった不快な症状が出やすくなるんです。 さらに、精神的なストレスや前かがみの姿勢、寒さによる肩すくめなども、肩甲挙筋への負担を大きくしてしまいます。 そんなときは、肩をゆっくり耳に近づけてから、ストンと落とす体操や、首を横に倒して、首すじから肩にかけてじっくり伸ばすストレッチがおすすめです。 |
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第9位 板状筋群(ばんじょうきんぐん) ≪負担度:★★≫ パソコン作業での主な負担: 「うつむいてたら、首の後ろガッチガチ!」 「板状筋群(ばんじょうきんぐん)」って、ちょっと聞き慣れない名前かもしれませんが、「頚板状筋(けいばんじょうきん)」と「頭板状筋(とうばんじょうきん)」という、2つの筋肉をあわせた呼び方なんです。 首のうしろから肩甲骨のあいだあたりにある、縦にのびた筋肉で、頭をしっかり支えたり、動かしたりするのに活躍してくれてる、けっこう頼りになる存在です。 でも、パソコン作業に集中してると、気づいたら前のめりになってたり、顔がぐーっと画面に近づいてたりしませんか? 「首のうしろが張ってる気がする…」「後頭部がズシッと重たい…」「長時間作業のあと、首がまわりにくい…」そんなふうに感じるときは、板状筋群からのSOSサインかもしれません。 そんなときは、ゆっくり頭を前に倒して“うなだれ姿勢”になり、手を頭の後ろで組んで腕の重さを使って板状筋群をじんわりストレッチしてみましょう。 毎日がんばってる板状筋たちに、たまには「ご褒美のセルフケア」あげてくださいね。 |
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第10位 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん) ≪負担度:★★≫ パソコン作業での主な負担:「前かがみ&ストレスで首筋がつらい!」 「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」って、なんだか変わった名前ですよね。 この筋肉、顔をひねったり、上下左右に動かしたりするときにがんばってくれてるんですが、実は、姿勢を保ったり、頭のバランスを取ったりと、見た目以上に重要な役割もしているんです。 しかもこの筋肉、けっこう繊細。 たとえば、長時間パソコンに向いながら、「やばい、締切が…!」なんてプレッシャーを感じている時など、胸鎖乳突筋はガチガチになってる…なんてことも。 「なんか首の横が張ってる」「顔を横に向けづらい」「耳のうしろが痛い」なんて症状がある人は、胸鎖乳突筋が悲鳴を上げているかも…。 そんなときは、首をゆっくり横に倒したり、あごを軽く引いてのばすストレッチがおすすめ。 さらに、目を閉じて深呼吸してあげると、筋肉だけじゃなく気持ちもふわっとゆるんできますよ。 がんばりすぎてる首筋には、ちょっとやさしくしてあげましょうね。 |
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ちょこっとアドバイス 一見ラクそうに見えるパソコン作業。 ● 作業前に姿勢チェック! ● 同じ姿勢は、筋肉の負担MAX! ● メンタルのケアも忘れずに!
パソコンは便利だけど、からだにはかなりの激務なんです。 |
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- 八王子・みどり堂整骨院
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